積立投資を考えよう。今年から始まった「つみたてNISA」

「人生100年時代」に向けて必要なものはなにかと聞かれて、もし3つあげるとすると、1つ目は前向きに生きるための「生きがい」、2つ目はそれを支える「健康」、そして3つ目は生きていくためのコストとしての「そこそこのお金」ではないかというのが私論です。

その中で「そこそこのお金」がどのくらいかは、その人の生き方や生活環境によって違いますが、「そこそこのお金」を貯める方法をFPとしてアドバイスさせていただく中で、やはり「時間をかけた積立投資」は外せません。

みなさんが保有している金融資産には、預貯金や有価証券などの「今あるお金」と、これから入ってくるであろうお給料や年金などの「未来のお金」があります。積立投資は、このうち「未来のお金」を使って行う資産形成法です。

「未来のお金」は、日々の生活費や教育費、住居費などに使われる予定のものですが、その中から、毎月、将来のためにいくら捻出できるか、それを将来のための「費用」として考えられるかどうかが大きな分かれ道になるのではないかと思います。

毎月の収入の中から、同じ額でコツコツ投資していく方法がおすすめですが、これはとてもシンプルで簡単、誰にでもすぐ始められます。ポイントは、習慣にすること、自動的に投資できるような仕組みを作ることです。そのためには、口座から毎月自動的に金融商品にお金が送金される仕組みを利用するのが一番簡単ではないでしょうか。

利用する金融商品や制度としては、様々なものがありますが、今年創設された「つみたてNISA」の制度はその選択肢のひとつです。

「つみたてNISA」の特徴は…

  • 対象者は日本に住む20歳以上。
  • 投資可能期間は2037年12月まで。最長20年。
  • 投資できる金融商品は、金融庁が定めた要件を満たす投資信託とETF(約140本)。
  • 投資限度額は、年間40万円、累計800万円。
  • 最低投資金額は金融機関による(ネット証券では100円以上)。
  • 購入方法は、定期かつ継続的な買い付け。
  • 引き出しはいつでも可。
  • 投資によって得られた利益や分配金にかかる税金が0%。
  • 口座開設料、口座管理手数料がかからない。

いいことばかりのようですが、注意点もあります

  1. 投資信託やETFは「元本確保型」ではないので、元本割れする可能性がある。
  2. 元本割れしたとしても、他の証券口座のプラスと損益通算ができない。
  3. 繰り越し控除もできない。
  4. 投資対象の金融商品が限定されている。
  5. 非課税期間が限定されている。
  6. 余った非課税枠の持ち越しはできない。
  7. 年の途中で売却しても、一度使った非課税枠は復活しない。
  8. 分配金の再投資は「新規買い付け」とみなされる。

また、2014年にスタートした「NISA」との併用はできず、口座開設は同一年において一人一口座です。金融機関を変更したい場合は、変更したい年分の前年の10月1日から変更したい年分の属する9月30日までに手続きをすることによって変更することができます。

「つみたてNISA」以外にも、60歳未満であれば、やはり税制優遇のある「iDeCo」(確定拠出年金個人型)や、投資可能金額が大きく、80歳まで継続投資ができ、死亡保障が付いている積み立てタイプの保険商品も選択肢として考えられます。それぞれのメリット・デメリットを考え、組み合わせながら自分にあった積立投資を行ってください。