値上げの春

2013.04.08

「アベノミクス」効果(?)に伴う株価上昇、円安により、世の中は活気づいているように見受けられます。内閣府が発表している3月の月例経済報告でも、景気の総括判断を3ヶ月連続で上方修正しています。

しかし、円安により輸入品の価格が上昇することにより、今後は様々なものの値上がりが予定されています。

輸入小麦の政府から製粉各社への売り渡し価格が平均9.7%上がり、大手製粉メーカーは業務用および家庭用小麦粉の値上げを検討しています。これによって、パンやうどん、お菓子などの価格が値上がりするでしょう。

電気料金・ガス料金も2ヵ月連続で値上げが発表されています。これは原燃料価格の変動を料金に反映させるしくみに基づいたもので、円安の進行で、液化天然ガスや原油の輸入価格が高騰を続けているからです。再生可能エネルギー買い取り制度に伴う上乗せ分も5月から増額となる見通しで、その分も今後値上げの要因となっていきます。

又、車を持っている人であれば強制的に加入しなければならない自賠責保険の保険料が4月1日から平均13.5%値上がりします。自家用乗用車の場合、これまで24ヶ月で2万4,950円だった保険料が2,890円アップし、2万7,840円になります。5年前の2008年には、死亡事故が減ったことにより24%の大幅な値下げが行なわれたのですが、その後、事故による後遺障害保険金の支払いが想定を上回り、昨年の2012年度には累積赤字が5128億円に達し、今回の値上げになりました。ガソリン代も高騰を続けているので、車の経費は増加が避けらません。

国民年金の保険料は、今年は月額60円アップし15,040円になります。国民年金法により、現在、国民年金保険料は平成29年度まで毎年280円ずつ引き上げられることになっていますが、実際の保険料はこの金額に物価変動率などを考慮した「保険料改定率」を掛けて決定されます。この保険料改定率がここ数年1%以下であっため、昨年は本来15,540円のところ実際は14,980円でした。25年度は本来15,820円ですが、まだ1%以下のため低めになっています。しかし、今後物価が上がっていけば、来年、再来年の保険料アップは避けられないかもしれません。

民間の保険会社が扱う生命保険の保険料も、貯蓄性のものに限り、一律ではありませんが値上がりしたケースがありました。これについては2面で詳しく解説していますのでご覧ください。

消費税率の引き上げも1年後に迫ってきました。政府は予算編成に間に合うように10月をめどに引き上げの判断を行なう見込みですが、その際の重要な「ものさし」となるのが4~6月期の実質国内総生産(GDP)成長率が2%となることです。安倍政権となってからの公共投資の拡大と輸出の回復により、GDP伸び率は2~3%と予測され、消費税引き上げの条件を満たす可能性は高いとされています。

しかし、GDP成長率がいくら伸びようと、増税後の消費が落ち込めば景気回復は実現しません。又、仮に増税ができなければ、景気にはプラスかもしれませんが、国の借金依存度はより高まります。日本の債務残高は約1千兆円で、GDP比では200%、債務危機に揺れるギリシャの160%を上回り、主要国で最悪の水準であることを忘れてはなりません。